宿泊業のスマート化研究会2023
第14部(展示レポート)
「宿泊業のスマート化研究会をレポート!」
第2部(第1回ホスピタリティDX分科会) 「施設の“ナカ”のスマート化を考える分科会開催」
第3部 (第1回地域連携推進分科会)「宿泊施設の顧客体験価値の最大化に向けた障壁と現状とのギャップ」
第4部(第2回ホスピタリティDX分科会)「施設の未来像からバックキャストする」
第5部(第2回地域連携推進分科会)「地域と施設とイノベーションと」
第6部 (第3回ホスピタリティDX分科会)「実現の為のハードルは?課題克服の方法議論」
第7部(第3回地域連携推進分科会)「個人情報を制する者は観光を制す?!」
第8部(研究会全体会2)「展示に向けた具体化を開始!ユーザーと共に刺さる提案を検討」
第9部(第4回ホスピタリティDX分科会)「未来の展示につなぐ情報発信を考えた(ブース内セミナー検討)」
第10部(第4回地域連携推進分科会)「ここだから、ミニサイズだからできるリアルなセミナーを!(ブース内セミナー検討)」
第11部(第6回ホスピタリティDX分科会)「展示内容決定・共有!、さらに来年に向けて・・・」
第12部(第6回地域連携推進分科会)「地域連携分科会も展示内容が決定! 次年度に向けてスマート化を再定義!」
第13部(研究会全体会3)最終回、結果報告とこれからにむけて・・・!
第14部(展示レポート)「宿泊業のスマート化研究会をレポート!」
番外編「未来のクリエイターとコラボレーション「日本工学院」との取り組み」
東京ビッグサイトで2023年2月7日~10日に開催された「HCJ2023」
スマート化研究会はこれまで行われた12回の議論に基づく「ナカ」と「ソト」の課題解決に焦点を置いた展示を行いました。
展示会全体の来場人数は4日間で4万5千人を越える来場者だったこともあり、宿泊業のスマート化研究会も初日から多くの方に足を運んでいただきました。

【展示構成】
来場者さまにチェックインからチェックアウト、また地域との連携までの一連の流れの中でスマート化を体感していただきたいという思いから、以下のような回遊イメージで展示を構成しました。
そのうえで「フロント」「客室」「バックヤード」「バンケット」「ソト」の5つのブースに分けています。

主な展示内容とパートナー企業
【フロント】
- aipass様:非対面・非接触オペレーションのスマートチェックイン
- 構造計画研究所様:リモートロック
【客室】
- りそなカード様:現地消費型ふるさと納税・オールインワン多機能決済端末
- ホクリョーリード様:客室インフォメーション
【バックヤード】
- ホクリョーリード様:バックオフィス業務のデジタル化「Hotel eメモ」
- コプロシステム様:イベント来場管理システム・客室インフォメーション
【バンケット】
- セミナーブース(セミナー内容は下記参照)
https://jma-hcj.com/projects/smart/
【ソト】
- aipass様:パーソナライズな旅行体験・スマホタッチポイントを活用した付加価値向上
- ネットフォレスト様:ゲストと街を繋ぐ客室TVインフォメーション
- ソニーマーケティング・ジョルテ様:地域情報カレンダー
展示の様子をお届け

まずは、旅の始まりでもある「フロント」のブースです。これまでの研究会では非接触や無人などのチェックインが議論されてきました。
このブースでは、クラウド管理機能を備えたスマートロックと、非対面・非接触のスマートチェックインの2つのソリューションを紹介。


非対面・非接触、省人化が追い風となり、足を止める来場者の方が多かった印象です。実際に展示された方も「無人化を推進していきたい来場者が多かった」と活発な動きが見られた様子でした。

続いては宿泊者が一番滞在をする「客室」のブースです。
研究会では、顧客価値を高める様々な課題が議論されてきました。特に、客室での体験価値の向上など、未来に実現可能な中長期的な課題が多く出てきています。
このブースでは、現地消費型ふるさと納税・オールインワン多機能決済端末・宿泊体験価値向上のためのTVインフォメーションの3つのソリューションを紹介。


特にこのブースは、今後インバウンド需要が増加する期待もあってか、宿泊事業者だけでなく自治体の方にもお越しいただけました。

続きまして「バックオフィス」のブースです。研究会では、宿泊事業者から接客業務に最大限の人員を配置したい要望やバックオフィス業務のスマート化への期待の声が多く出ておりました。
そこで展示されたのは、バックオフィス業務をデジタル化したタスク管理システム・イベント来場管理システム・オンライン学習プラットフォーム3つのソリューションです。

このブースでは、「システム化することによる省人化」のキーワードが強く伺えました。
特にバックオフィスの業務効率化システムはありそうでないうえ、実はとても需要が高い分野です。
今回ソリューションを展示したメーカー様は、事前に想定していた以上の手応えがあったと、予想外の収穫に驚きを表していました。

来場管理システムのソリューションを紹介されていたメーカーさまの元へは、宿泊事業者以外の方のご来場も。
宿泊に特化したサービスではないものの、朝食の来場管理や会議室の入室管理などで利用したいなど、予期せぬ利用用途が発見できた場となったようです。

ソトのブースは、地域との連携をスマート化によって、より濃くしていくというソリューションが展示されました。
今後の宿泊業において、地域と連携をすることが顧客体験の価値を上げると提唱する宿泊事業者も多く、期待が持たれている分野です。



こちらのブースへは、地方から来場された方で他との差別化をはかるために導入を検討している人の来場が多かったようです。
また、どこも人手不足が問題として挙げられており、インフォメーションをスマート化することで解消できないか…などの声も集まっています。
実際にデモ機を触りながら体験することができたため、多くの人が興味を示し、4終日賑わっていました。

本展示会では、スマート化研究会として初の試みである「ミニセミナーブース」を設置しました。
同時開催されているトレンドセミナーでは話しきれない・話せない少し突っ込んだ内容のセミナーを開催されました。

セミナーによっては満席状態で立ち見の来場者が出るほど…。多い時には30人を越える来場者の方に足を運んでいただくほどのミニセミナーは大盛況のうちに終了しました。
今回の宿泊業のスマート化研究会の展示では、改めて業界全体の課題が再認識できた場となったと思います。
また、4日間を通じて、様々な事業者様と繋がりや出会いが出来た場でもありました。
最後となりますが、宿泊業界ではスマート化の導入が進んではいるものの、実際の課題解決にはまだまだ検討が必要です。
私たちは今後も研究会を通じて得た知見や技術を駆使した、具体的な課題解決策を展示会を通じて発信し、宿泊業界に貢献していきたいと考えております。
以上。主催者企画「未来の宿泊業を構想する~産業連携プロジェクト~」レポートでした。