インタビュー

株式会社SUYAMA×株式会社エープラス

株式会社SUYAMA 常務

巣山 真吾 氏

株式会社エープラス ガーデン・BBQ部門マネージャー

永松 忍 氏

インタビュアー:JMA丸尾

※敬称略

■HCJ2022にDX Glamp Marketとして出展を決めた背景

丸尾:HCJ2022にDX Glamp Marketとして複数社での共同出展に至った背景を教えてください。

巣山:まず、先の国際ホテル・レストラン・ショーで、天晴データネットさんとのコラボレーションにより、iBMS(intelligent Building Management System)を導入した新しい形での展示が提供できた結果、様々なお客様に興味をお持ちいただき、実際に触っていただけたことで商談につながりやすかった点が挙げられます。
それを踏まえ、既に会期の間に「これだったらグランピングをみんなで体験できるよう、色々な企業を誘ったら面白いのではないか」と社内で話をしていたんです。ちょうど永松さんのお会社とも近いブースでしたので、そこで面識を得て打診したところ、興味を持っていただけて。それであれば様々な企業とコラボレーションして「来場者にワンブースでグランピング体験をしてもらおう」となった、それがHCJ2022にDX Glamp Marketとして出展を決めた背景です。

<HCJ2021SUYAMAブースの様子>

丸尾:それまで、SUYAMAさんとエープラスさんにお付き合いはなかったのですか?

巣山:なかったですね。

永松:なかったですね。

丸尾:出展者さん同士の交流からこうした企画へつながるのは主催者として非常に嬉しいお話です。

巣山:今回共同出展いただくスワン電器さんも展示会で知り合った企業です。HCJ2022では、グランピング施設には色々なものがあることを提示したいと考えています。屋外用照明にもこだわりが出てくると想定し、スワン電器さんもお誘いしたところ快く応じてくださいました。

丸尾:バイヤーさんにとっては、グランピング全体を作り上げるために商材がセットで見られるのはイメージがわきやすいですね。

永松:当社は3年連続で出展していますが、どこかと組んでというのはあまり考えたことはなかったですね。でもお客様の立場になって考えると、まとめて見られるほうが確かにわかりやすい。このように想像すると、これはメリットがあるんじゃないかと考えました。当初は社内でも賛否がありましたが、やってみなければわからない、まずはやってみたいという気持ちのほうが強く、合意を得て今回の運びとなりました。

<HCJ2021エープラス ブースの様子>

丸尾:そうだったのですね。

永松:わざわざ巣山さんがブースに足を運びお声がけいただいて。SUYAMAさんのブースはお客様が沢山いらして気になっていたんですよね。見に行ったりしていましたし。

巣山:ありがとうございます。

永松:偶然本社が同じ長野というご縁もあり、このようなコラボレーションも面白く魅力があるなと思い共同出展を決めました。

丸尾:期待が高まりますね。

■DX Glamp Marketの見どころは?

丸尾:DX Glamp Marketの見どころを是非お聞かせ願えますか。

巣山:ワンストップで体験でき「実際のグランピング施設であればこのような形が取れます」という事例を、1ブースの中で全てご覧いただける点が一番の大きな見どころだと思います。
ブースには弊社のCARRY CUBEを2コンテナ展示するのですが、そのうち1つは客室として提案します。グランピングといえば宿泊施設です。弊社は元々オーダーメイド家具の会社ですので、内部の家具も一緒にご覧いただけます。そこに、実際にライトアップするとどのような感じになるのかを再現したり、エープラスさんのバーベキューセットを設置して、グランピング施設の一例を提示します。また、コロナ禍を考慮した非接触運営も同時に提案します。iBMSを実装し、前回提示したタブレットを活用した電気のON/OFF体験に加え、予約システムから客室への非接触型での入室、販売まで体験いただく予定です。

丸尾:前回よりグレードアップした体験を来場者に提供いただけるのですね。

巣山:そしてもう1つのコンテナでは、ショップとしての活用を提案します。来場者ご自身のスマートフォンなどからオーダーし、実際に注文品を召し上がっていただくスタイルを考えています。さらに、ショップでの新しい取り組みとして今後普及していきたい「ライブマルシェ」も併せて提示します。ライブマルシェとは、無人販売に似た形態の販売方法です。YouTubeで商品のライブ映像を流しておき、いつでも・どこでも・誰でもそれを見て注文し買うことができるものです。

丸尾:新たな試みもご提示いただけるのですね。

巣山:全体をとおして、体験型のブースという点が最大の魅力だと思います。

<CARRY CUBE見本>

■ブース増となった理由は?

丸尾:9月に入ったタイミングでブースが増えたことには何か理由がありますか?

永松:当社が出展するサウナの分野でも何かコラボレーションできないかという提案が実現する運びとなったのです。

巣山:今、サウナの市場は非常に広がりを見せています。しかしコロナ禍にあり、大人数で入るサウナより、個室サウナへの需要が見込まれます。そこで「コンテナ+サウナ」という形でこちらにもスマートシステムを導入し、非接触運営のサウナとして予約管理からとおして体験いただけることになりました。

丸尾:コラボレーションによって色々なことが進化していくのですね。

永松:そうですね。当社単独ではサウナにスマートシステムを導入し、体験を提供するという発想には至らなかったと思います。出展=商材を売る機会、という認識でしたし。今回のお話をいただいたおかげで、このような体験型の展示が実現できるのだと思います。

永松:実は弊社も30数年前から、住宅のサウナに関しては案として持っていました。ようやくその事業化の話が持ち上がったタイミングでしたし、当社が長年提供する薪ストーブ事業の薪を活用したサウナ体験は、デジタル時代にもまだまだリンクすると考え、今回のチャレンジを決めました。

丸尾:こうした連携は、来場者に向けてのサービス展開、提案の仕方としても非常に価値あるものだと思います。とても楽しみです。

<エープラス サウナ見本>

■コロナ前と禍、そして今後の営業の違いは何か

丸尾:現時点ではコロナの感染者数も落ち着きを見せ、9月末には緊急事態宣言も解除される見通しも出てきました。観光産業にもやっと遠くに一筋の光が見えてきたと言えるかもしれません。このように状況が変わってきた中で、今後の営業活動に違いは出てくるでしょうか?

巣山:観光産業に復活の兆しはあるものの、コロナの影響は今後も続いていくと考えています。それはすなわち従来の営業の形ではなくなることも示唆します。ニューノーマル時代に向けて、非接触型のソリューションの必要性はより高まるでしょう。今後その提案が外せない点は一つ大きな違いだと思います。そのためには1社単独、単品、自社価値だけではなく、複数の会社と連携しながら新しい価値を見出し、それをお客様に提案する営業に変わっていくのだと思います。

永松:ここまで長引くとは想定していなかったコロナ禍。そこで生まれた慣習は、今後数年は続くでしょう。その状況とうまく折り合いをつけながら経済活動を軌道に乗せ、どのように企業活動を発展させていくかを考えながら進まなければなりません。
当社の事業はアナログの「火のある暮らし」を謳っています。このコンセプトはキャンプブームもあり非常に人気を得て受け入れられています。コミュニケーションツールとしての火、火自体が癒しでもあります。焚火、ソロキャンプの人気は高く、YouTubeでも暖炉の映像だけを流すチャンネルがあるほどです。北欧では「燃え続ける暖炉」がテレビ放映され、視聴率20%を超えたこともあるそうです。こうした中で当社に期待される部分も大きくなっていると思います。

丸尾:この時代だからこその御社の役割があるということですね。

永松:観光業界が進出しているグランピング。この分野はコロナ禍にあってさらに伸びることが予想されます。ただ、ホテルの方が急にアウトドアやキャンプ施設の運営に携わるのは非常に難しいと聞きます。外部から運営のプロを雇わなければなかなかうまく回らないと。こうしたプロの運営会社は増えてきましたが、我々もハードを供給するだけでなく、考え方や方策を変え、他社と手を組み活動してしたきいと思っています。

丸尾:両社とも、自社だけではなく、他社との共創が大切だという認識をお持ちなのですね。

永松:今回オールインワンでSUYAMAさんや他の皆さんと一緒に提案する試みは大きな変化です。自社の営業先にSUYAMAさんのカタログを一緒に見せたりしています。するとお客様も「こんなこともやってるんだ」と非常に興味を持ちご理解くださいます。お客様が事業者を個々に探していくのは大変ですから。

丸尾:まさにコラボレーションの効能ですね。

永松:当社が自負する「火のある暮らし」に様々な仲間を巻き込みながら営業することには大きな価値があると思います。自社商材にコンテナも併せて提案することで、SUYAMAさんが大切にされる精神でもある「三方良し」となる。お客様、SUYAMAさん、そして我々にとってWIN・WIN・WINの関係が構築できるのです。従来の自社商品だけの営業から他社を巻き込んだ営業になったら面白いと思います。

巣山:当社も同様です。例えば、システムに関しては、自社だけでお客様に詳細まで説明することが難しい場合もあります。しかしその時にはシステムの会社をお客様につなげることができます。逆にIT会社さんから当社のコンテナに興味をお持ちのお客様をご紹介いただくこともあります。また、システム会社さんが自社のSNSに弊社の情報も一緒にあげてくださり、それを見た方から反応をいただくケースもあります。今後は、こうした他社との連携が非常に大切になってくると思います。

丸尾:一社では解決できない複雑化する課題も、複数の会社が連携することで、各社個別の強みをつなぎ合わせ、解決への糸口を提供できるのですね。

巣山:おっしゃるとおりです。まさに今回の企画で体現しようとしているのは、複数社の連携によるお客様への提案です。IT・システム関係も、協賛いただく会社を含めると5社あります。ご相談に応じて既存システムの維持改善や、新システムとの統一化のご提案もできるでしょう。全ての会社が相互に連携を取れる形を作り、お客様にご提案していきたいと思っています。

丸尾:素晴らしいですね。

巣山:展示をとおして、様々なサービスをつなげて提示することで、来場者はそれを実際に見て、試していただけます。お客様のお悩みに対しても、我々チームDX Glamp Marketとして解決する方法を一緒に探してご提案できます。今回の展示はこのような形で課題解決に資することができると考えています。

■地方創生へグランピングが貢献できること

丸尾:JMAでは、国内需要の喚起および地方創生の観点から、HCJとの同時開催として、新たに「地域観光振興展」を立ち上げました。観光には地域を動かしていく要素も大いにあるという思いからです。地方には、地元資源の良さに気づけず、活用できていない、地域創生の方法がわからないという現状があります。グランピングは地域、観光地に人の流れを作ることにも貢献できるのではないでしょうか?

永松:そうですね。確かに仰る通りかと思います。一つ成功事例が出来るとそのノウハウを活かして、その他の地域に波及していく、そんな現場を何度か見聞しました。仕事柄、全国に営業に行きますが、やはり楽しみは食です(笑)。東京に住んでいれば、ほぼなんでも手に入りそうなものですが、現地に行って初めて知るものも多い。また臨場感や高揚感が違いますよね。滞在時間が長く、自然と近い距離でいられるグランピングは地域創生との相性が良いのではないでしょうか?

丸尾:可能性が広がりますね。

巣山:グランピングに限らず、地域の資源をワーケーションに活用いただくことも考えられますよね。または先ほどお話したライブマルシェのような形なら、YouTube配信で全世界の方に見ていただけます。いち地方のおいしい食べ物などを世界に向けて発信し、購入につなげることも考えられるのです。これはある意味、コロナのおかげと言えるかもしれません、色々な可能性が高まります。

丸尾:コロナ禍をプラスに捉えた進化のきっかけという見方もできますよね。

巣山:本社では、新たな試みとして宿泊可能なショールームの立ち上げを予定しています。実際にCARRY CUBEに宿泊し、家具を使うことで、グランピングやワーケーションスペース、サウナなど、様々な用途のヒントにしていただければと。そこにエープラスさんのバーベキューセットも併設し実際に楽しめるようにすれば、よりリアルに色々な活用方法をイメージいただけますね。

丸尾:2月の展示会でご紹介いただけそうですか?

巣山:そうですね、映像を流し、興味を持った方には是非長野へお越しいただきたいと思っています。そして実物を見て体験いただくことで、お客様の課題解決の参考となれば幸いです。

■HCJ2022出展への期待

丸尾:最後に、HCJ2022出展への期待をお聞かせいただけますか。

巣山:まず、成熟期にあるグランピングに対して新しい価値を提示していきたいと考えています。また、ニューノーマル時代に向けて、さらなる非接触型のソリューションを提案したい。これは自社単品の価値ではなく、複数社、複数製品からなるユースケースの提案ができるようにしたいと思います。そして、アジャイル感、スピード感をもって、ホテルやレストランのみならず、マルシェやサウナなどあらゆる業態への認知度を高めること。これが本展示会に期待することです。
今回は8社の共同出展です。お客様に1ブースの中で、より多くの課題解決ツールを体験いただき、ワンストップでご提案していきます。そのような場を作りますので是非ご期待ください。

永松:観光業回復への揺り戻しは必ずくると思っています。この展示会を機に、既成概念にとらわれず、地方創生など様々な分野とのコラボレーションが芽生えることを期待しています。当社としてもお手軽な商材から大型のものまで様々な商品を一堂にご提案できる良いきっかけになっています。なかには自然素材に由来したSDGsに貢献できる製品もあります。またレストランとタイアップした新たな案件も動き始めています。こうした従来とは違う角度から様々な協働が生まれるのは非常に面白いことだと感じています。

丸尾:本日は様々なお話をいただきありがとうございました。今回の展示が同業・異業種問わず様々なつながりを生み、皆様がそこからヒントを得て課題解決の場として活用いただけること。新しい出展の形として新たな可能性が生まれる機会となることを我々も期待しています。

以 上

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