コラム
「サステナブル」がテーマの注目業態「KOMEDA is □」#2
プラントベース(食物由来)で、なおかつ美味しいへの挑戦!

環境に優しい「プラントベース(食物由来)」の食。しかし、食のビジネスにおいて、それだけでは大きな価値にはなりにくい。食には「美味しさ」が求められる。より大きな価値を発揮するには、「プラントベースで、なおかつ美味しい」ことが必要であり、そこに挑戦しているのがコメダの新業態「KOMEDA is □(コメダイズ)」だ。
同店のニュースリリースに、「地球にやさしくても、健康的でも、美味しくなければ続きません」という言葉があるように、「KOMEDA is □(コメダイズ)」は、美味しさと食べごたえにこだわった100%プラントベースのメニュー開発に挑戦。料理家の廣瀬ちえ氏(べっぴんプラス㈱ CHIE’S KITCHEN料理スタジオ主宰)の協力の元、「メニューは何度も試作し、一年かけて開発した」(広報担当)という。
例えば、看板商品の「べっぴんバーガー」(「アボ照り」「misoチーズ」各1280円等)に使用する「ダイズミート」のパテ。味わいはもちろん、弾力性なども吟味し、何度も試作を繰り返して開発したものだ。同バーガーは、照り焼きソースも天然醸造・熟成の伝統調味料にこだわり、バンズは米粉入りものを使用して美味しさと食べごたえを工夫。この他にも、ミートソースパスタなどに使う「肉」はすべて「ダイズミート」で、店名の「コメダイズ」は、同店のメニューの主原料である「米+大豆(コメ・ダイズ)」を表現している。
また、「KOMEDA is □」では、コメダの代名詞でもある「モーニングサービス」を100%プラントベースで実現している。開店から11時までのドリンク注文客に、バターの替わりに「塗る豆乳クリーム」を使用したプラントベースのトーストを提供。トーストのトッピングとして、上白糖不使用※の「ジャム」、「小倉あん」、ゴマとテンサイ糖シロップを混ぜた「ゴマコンフィ」の3つから好みのものを選べるようにもしている。(※上白糖不使用…上白糖にはサトウキビを精製する際、ろ過のために牛骨炭や骨炭という畜産動物の骨が使われているため。「KOMEDA is □」では上白糖は不使用)

さらに、コーヒーも「サステナブル」にこだわる。アラビカ種100%のサステナブルなコーヒー豆を使った「コメダブレンド」650円とともに、サイフォンで淹れるスペシャリティコーヒーとしてレインフォレスト・アライアンス※認証農園のコーヒー豆を使用した「レインフォレストシティロースト」800円や、コクのあるブラジル最上級グレードの豆をベースにキリマンジャロをブレンドしたコーヒー「コメ黒」(800円)を用意する。(※レインフォレスト・アライアンス…地球環境保護と人々の持続可能な生活を確保することを使命とした、非営利環境保護団体。森林や生態系の保護、土壌や水資源の保全など、厳しい基準を満たした製品にのみ、その認証が与えられる)
そして、これまで「米」を使ったメニューを取り扱ってこなかったコメダが、満を持して提供するのが、国産米粉を用いた「コメパンケーキ」(「もっちりフルーツ」1360円、「もっちりsioメープル」1080等)。米と水からできたライスジュレを使い、食感にもこだわったパンケーキだ。
また、夜は照度をおさえた落ち着いた雰囲気の空間でアルコール楽しめるようにし、お酒は有機ブドウを使用した赤・白やスパークリングの「ビオワイン」やビールなどを用意。「soyハムカツ」590円、「キャベツメンチ」690円、「soyクリームコロッケ」690円、「soyミートボール&米粉ポテトフライ」790円、「豆腐フリット& soyミートボール」790円…等々、プラントベースの魅力的なつまみ料理も揃えており、朝・昼・夜のすべての時間帯のメニューで、「プラントベースで、なおかつ美味しい」を追求している。
KOMEDA is □ 東銀座店(コメダイズ ヒガシギンザテン)
住所:東京都中央区築地1-13-1 銀座松竹スクエア1階
席数:68席
定休日:年中無休 ※年末年始は異なる場合あり
営業時間:7時~23時(ラストオーダー22時30分)
※モーニングサービスは7~11時/アルコール提供は11時~23時
HP:http://komeda-is.com
この記事を書いた人

Hitoshi Kametaka
亀高 斉
1992年に(株)旭屋出版に入社し、1997年に飲食店経営専門誌の「月刊近代食堂」編集長に就任。以来17年間、「近代食堂」編集長を務め、中小飲食店から大手企業まで数多くの繁盛店やヒットメニューを取材。2016年に独立し、フリーの企画・編集・ライターとして活動。