株式会社帝国ホテル

株式会社帝国ホテル

特別顧問

小林 哲也 氏

第49回国際ホテル・レストラン・ショー企画委員会 委員長

人と人が会って話をし、課題や悩みを通して新たなアイデアが生まれる場。
ホテル業界にとって欠かすことのできない展示会だと確信しています。

Q. コロナ禍での最近の状況について教えてください

最近でも500人~1,000人規模のお別れの会が5件ほど予定されています。ただし三密を避けるために主催者の判断で食事の提供を控えるというケースも中にはあります。主催者の要望さえあれば安全を担保した上でどんな食事スタイルでの提供も可能としています。立食テーブルにアクリル板を置くなど新しい生活様式に合わせた宴会のやり方の提案もしています。
今は非常時だから控えるべき、という論調の意見が出ると付和雷同的に同意していく社会の傾向にあると思います。その際に「こういう時期だからこそ・・・すべき」とポジティブな意見が出ると様々な可能性が見えてきて、新たな進化につながるのではないかと考えています。

この新型コロナウイルスのおかげで改めて、実際に人とお会いをして、意見を交換し、怒ったり、泣いたり、笑ったり、同調したり、盛り上がったりしながら様々な決断や決定がされていくのだということを感じました。これが本来の人間を中心とした社会活動であり、面白い部分だと私は思います。

弊社の中にインペリアルバイキング サールというブフェスタイルの先駆けとなったレストランがあります。そのレストランがこの新型コロナウイルスの影響で一時期、閉店を余儀なくされました。閉店後、どのように新たな提案ができるか、とレストラン、調理部門を中心に全社で工夫を重ね、答えを出し8月1日よりオーダーバイキング形式に変更し営業を再開しました。再開後、お客様からの評価は非常に好評で、以前からの課題であったフードロスの削減にもつながっています。

Q. コロナ禍での経営状況について教えてください

先日、帝国ホテルはコロナ禍でも体力があると日本経済新聞で取り上げられました。当社は不動産賃貸業が業績を下支えし、ここ20数年、無借金経営を続けており、豊富な手元資金のおかげでアフターコロナ時代を見据えた投資も緩めずに営業しています。ホテルは装置産業であるということもありますが、景気に左右されやすい側面がありますので、まさかの時の蓄えをしておく必要があり、BCPの観点からもリスクマネジメントを常に考えてまいりました。

Q. 観光産業復活の準備として今やるべきことついて教えてください

ホテル業はハード・ソフト・ヒューマンが高品位に、バランスよく整って初めていい運営ができると考えています。こういう時期だからこそ、ハードもソフトもヒューマンも磨き上げ、高めていく努力をしていかなければいけないと思います。
弊社では、トップの声かけで、社員からこの苦しい状況を脱却するためのアイデアを募集しました。すると、約5,000件の応募があり、今、実践をしています。経営者から若手の一般社員まで、立場は違うかもしれませんが同じ船の中で共に苦しんでいるものとして、一丸となってアイデアを出すということが組織にとって大事なのではないかと思います。トップが考えるだろうと指示を待ったり、人任せにすることなく、社員一人一人が自分の置かれている立場でできることは何か、を考えられる企業として一体感を感じることができました。

Q. 約5,000件のアイデアが出てくる現場力の強さはどこから生まれるのですか

社員にはいつも問題意識を持て、と言い続けています。問題意識のないところには何もアイデアは生まれてきません。「何かおかしい」、「何か閉塞感がある」、「これを突破するには何がいいか」という問題意識があり、常に考えていくことが大事かなと思います。

Q. 小林様の考えるホテル業界における国際ホテル・レストラン・ショーの位置づけを教えてください

自分たちの仕事をするにあたって、日本最大級の規模で出展者やバイヤーが集まり、数多くの展示がされている機会を生かさない手はないと思っています。紙面や画面で、見ているだけではわからないことを、実際の出展者の方に相談ができる貴重な機会です。買いたい人と売りたい人が集まり、今ある商品の商談をするだけでなく、人と人が会って話をし、課題や悩みを通して新たなアイデアが生まれる場にもなっています。ホテル業界にとって絶対に欠かすことのできない展示会だと確信しています。

Q. 出展を検討している方へのメッセージをお願いします

横並びで周りの様子を伺う必要は全くないと思います。自社として、担当者として、良いと思ったら他よりも突出してやるべきです。横ばかりを見ているようではこの時代を戦いぬくことはできません。出展することで、商品やサービス・自社の思い・お客様への提案、などを発信し、サービス産業の発展に向けて共に前進する、それを今後も継続していただくことが大事だと思っています。ぜひ、展示会場でお会いしましょう。

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